ビターオレンジの花を収穫する家族に出会いました
家族総出で収穫に大忙し
道端に次々と現れる自家製蒸留をする人々。
蒸留過程に出会えたものの、まだネロリの原料となるビターオレンジの花を収穫する様子は見かけず。
地元の人の話によると、今年のビターオレンジの収穫はもう終わりを迎えているとのこと。
本にもインターネットの情報でも4月の中旬という話だったのに!
とあきらめかけたころ、調香師の稲葉さんがその磨き上げた鼻で探しあててくれました。
本当に偶然に、ビターオレンジの花を収穫する家族に出会うことができました。
よく来たねと、ネロリの花を手渡してくれたお母さん
ネロラ王妃が生涯愛したネロリの香り
しばらくは、もうそのフレッシュで甘くてやわらい香りに身動きがとれなくなってしまいました。
だれでも、この香りを嗅いだらノックアウトでしょう。
ビターオレンジの花一トンから、わずか1キロしか抽出できないネロリの精油。
その原料となる花は、こんなふうに、一粒一粒、手で収穫されているのですね。
家族の方々は、慣れた手つきで、片方の手でつぼみの根元をひょいと軽くひねって収穫していました。
収穫するのは、開花した花ではなく、開花寸前のつぼみです。
開いてしまった花は、痛むのも早いし、香りも飛びやすくなります。
そして、大切な花の香りを損なわないように、緑のシートの上に集められていきます。
写真中央のビターオレンジの実は、食用にはされません。
けれど、ビターオレンジ精油が抽出できます。
また葉っぱからはプチグレンの精油が抽出されます。
葉っぱをパッキとおると、普段、精油の瓶から香るプチグレンの香りより、ネロリの花を思わせる香りが強いことに気づきました。
一年で一番、ビターオレンジフラワーの収穫に大忙しなときに、快く迎えてくださったご家族に感謝いたします。
ありがとうございました!