ローズ祭りで有名なブルガリア|360度ローズ畑の世界へ

ブルガリアでダマスクスローズが開花する時期

聞き込みを開始して、わずか数分。

言葉が通じないのものの、

タクシーのおじさんにローズ畑の写真を見せると、

 

静かな面持ちで、「わかった」という表情。

タクシーはゆっくり走りだす。

 

まだ咲いているのかな、ローズ。

と不安に思いながら、窓の外をじっと眺めていると

 

走りだして、数分でタクシーがとまった。

あれ?もう着いた?

IMGP9068

カルロヴォの中心地からわずか車で数分。

 

「来てよかった。」

この風景を前に、久しぶりに、心がふるえるほど感動して、

IMGP9098

一人声にならない声を心中で叫びながら、

写真をとるのを忘れて、見とれてしまった。

 

ダマスクスローズの香りは、天に立ち上っていくのではないかというほど、

つよく、そしてやわらかく、甘い香りを放つ。

 

どこまでも広がるローズ畑

少しわかりづらいけれど、

写真のようなローズ畑がずっとずっと、どこまでも広がっている。

IMGP9074

正面に大きな山があり、空気はひんやり。

なるほど、だからか。と納得。

 

最高品質のローズを生産できるのは、

土地、空気、水、どれをとっても汚れていないから。

 

香りが村を彩る風景。

どうしてもリアルに嗅いでみたかったこの香り。

IMGP9060

ひとつひとつ区画されて整備されたローズ畑をイメージしていましたが、

 

雑草、花々、いろんなものに取り囲まれるようにして咲き乱れています。

たくましい。

IMGP9062

写真をぱちぱち撮らせていただいていると、

管理人さんらしき人がやってきて、

 

「そんなにローズが好きなら、もっとローズがあるところへ案内してあげよう」といって、

畑の奥へ奥へと歩きだしました。

IMGP9082

数分後、

「お土産に」と言って、棘にさされながらたくさんローズを摘んでくださいました。

 

なんて優しい人たちなのだろう。

IMGP9095

ブルガリアに来てからというもの、数えきれない人たちに助けてもらって、

ただただ、人の素朴さと、優しさと、親切さにふれて、心が温かくなる思いを何度も経験した。

IMGP9081

旅にでると、それも一人で旅にでると、

より鮮明に記憶が残るのは、私だけではないと思う。

 

向田麻衣さんが本の中で書いていた言葉を思い出した。

美しいものを見るときは、決まっていつもひとりのときだと気づいたのもこのときだった。

 

だから一人旅はやめられない。

 

ローズの花束をもらう幸せ

ローズの花束をもらうことは、女性にとってこのうえなく幸せなこと。

まさか、ブルガリアでローズの花束をいもうらうとは・・・

 

畑の管理人さんと、

IMGP9095

タクシーの運転手さんも加わり、

IMGP9093

「さぁ」

と言って手渡しくれた。

袋いっぱいのバラ。

IMGP9100

そして、おもむろにカッターを取り出して、

花束までつくってくださった。

IMGP9110

ここは、時間のながれも、私が暮らしている場所とはちがっていた。

IMGP9111

「ありがとう」を何度いっても足りないくらい

どう感謝していいかわからない中、

 

なにもなかったように、さっそうと戻っていく二人のおじさんの後姿をみて、

いつまでも、心に温かみのある人でありたいと思った。

IMGP9158

ローズは、ドイツに持ち帰って、

数日後に開催した講座でみなさんにも嗅いでいただきました。

 

数日たったあとでも、

「とってもいい香り!」

とみなさん感動されてました。

 

そして、家に持ち帰り、ドライフラワーにしました。

最後まで大切に使わせていただきます!

IMGP9212

ブルガリアで出会ったみなさま、本当にありがとうございました。

滋賀県出身、元外資系CA、時色株式会社取締役。イギリスでアロマセラピーを学び、IFPA認定アロマセラピスト取得。四川、バンコク、ドイツで10年暮らし、4ヶ国語(英独中泰)を取得。現在、北海道洞爺湖へ移住。

関連記事