ドクターハウシュカを南ドイツに訪ねて(レポート2)

ハーブガーデンの見学

ドクターハウシュカの化粧品は、「WALA社のメディカルハーブの理論がベースになっている」

ということを(レポート1)でお伝えして来ました。

 

さっそく、それらのメディカルハーブを育ているWALA社の自社ハーブガーデンをご覧いただきましょう!

ちなみに、こちらのハーブガーデンを見学できるセミナーは大人気で、

 

WALA社のメディカルハーブを飲むことで、病気が改善されたという方や、

肌に炎症があったけれど、ハウシュカのコスメを使うことで治ったというユーザーの方から、

 

さらには、現役のお医者さま、自然療法士の方まで、

男女問わず幅広い年代の参加者がドイツ各地から見学に来ていました。

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この日は、出産を控えているというハウシュカの女性社員の方が案内をしてくれました。

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ハウシュカの母体、WALA社の創業は1935年ですが、

現在の地、南ドイツBad Boll/Eckäldenに移ってきたのは、1950年のこと。

 

自然豊かなこの地に根をおろしたWALA社は、

薬の原料となるさまざまな植物をこの庭で育てはじめます。

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ガーデンの真横にあるこちらの建物は、薬の原料となる植物の研究開発室。

 

研究者、開発者は、研究開発に携わるだけではなく、

日頃から、原料となる植物そのものの生育などを観察しています。

 

なぜなら、それぞれの植物が育つその生育過程にも、

さまざまなヒントが隠されていると考えているから。

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育てる際、もちろん農薬は一切使いません。

それだけではなく、レポート1でもお伝えしたある特別な方法で植物が栽培されいます。

 

それは、バイオダイナミック農法と呼ばれるルドルフ・シュタイナー博士の提唱した農業理論です。

 

バイオダイナミック農法とは?

ドイツ国外に住んでらっしゃる方には、あまり馴染みがなく理解しにくいと思うので、

少しポイントをまとめてみました。

  1. 農薬と化学肥料を使わない
  2. 月やその他の天体の動きが植物に与える作用を重視した農業暦を用いた栽培方法
  3. 肥料は自家生産のもの、また肥料原料もその場所でとれるものを使う

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Wikipediaにはこのように記述されています。

バイオダイナミック農法とは、

有機農法・自然農法の一種で、循環型農業。

農薬と化学肥料を使わない。天体の動きとの調和、動物との共生、独自の調合剤の使用を特徴とする。

ドイツやスイスで普及しており、通常の有機農業と異なり、生産物が有機的であることだけでなく、生産システムそのものが生命体(organic)であることが意識される。

「理想的な農場はそれ自身で完成した個体である」というシュタイナーの思想に基づき、外部から肥料を施すことを良しとせず理想的には農場が生態系として閉鎖系であることを目指す。

(Wikipedia)

 

実際に、WALA社のガーデンでも、蜂箱があり、蜂を集めていたり、

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肥料も自分たちでつくっています。

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すこし神秘的な世界ですが・・・

ここからが、さらにバイオダイナミック農法独特の世界観です。

シュタイナーは、眼に見える自然の背後には超自然の霊的世界が存在し、地球に由来する霊的なフォース(力)と宇宙に由来する霊的なフォースがあり、生物はこれを互いに放出・吸収しあっていると考えた。人類の霊的な成長、完璧な直観力の獲得は、霊的なフォース(力)に富んだ食料によって助けられるとし、化学肥料の使用で食料品の霊的品質が落ちると考え、人間の霊的発展のためにフォースを食料にいかに導くかを教えた。(Wikipedia)

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つまり、私たちは「食べること」をつうじて、植物のもつエネルギーを体内にとりいれることができるのだから、

ちゃんとエネルギーがある食物を食べて、元気に生きよう!という考え方。

 

単に、物質的な栄養素という概念を超えて、植物のもつエネルギーに着目したこの考えは、

さすが、ホメオパシーがうまれた国!ですね。

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土壌を改良し、植物のエネルギーを高めるために必要なもの

「宇宙の力を土壌に呼び込む」と表現されるように、

バイオダイナミック農法では、様々な天体の作用を農作物の生育に生かすために、

太陰暦・占星術に基づいた「農業暦」にしたがって種まきや収穫をします。

 

また、また牛の角や水晶粉などの特殊な物質を利用したホメオパシー療法のような物質(調合剤と呼ばれる)をつくり、

満月など定められた時刻に土壌へ加えることで、土壌の改良を目指すのだそう。

 

以下は、9種類の調合剤(プレパラート)です。

番号 調合剤 使い方 目的
500 雌牛の糞 雌牛の角に糞を詰て土の中に冬につくり、雨水で希釈し散布 根の強化
501 水晶(長石石英)の粉 砕いて雌の牛角に詰めて6ヶ月土中に埋め希釈し散布 根の強化
502 セイヨウノコギリソウの花 アカシカの膀胱につめて一冬寝かし、夏にまく 硫黄の供給
503 カモミールの花 秋に牛の小腸につめて、春にまく 石灰分の供給窒素量を調整
504 イラクサの腐葉土 乾燥させておいて、使う時に煎じる。いつでも利用してよい。 窒素と鉄分の供給
505 オークの樹皮 樹皮を細かく砕き、家畜の頭蓋骨につめて一冬寝かせたもの
506 タンポポの花 牛の腹膜につめて一冬越したもの 珪酸の供給
507 セイヨウカノコソウの花 絞った汁を発酵させたもの リンの供給
508 スギナ 陰干しして乾燥させ、煮出して使う サビ病など病害を防ぐ

なお材料はその地方でとれたものを使うことが条件です。

ポイントは、調合剤の利用は、あくまで「力」の伝播であって、「物質」の投入ではないということ。

なんだか、神秘的ですね。

しかし、この農法は、現在でもドイツで広く実践されています。

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いかがですか?

 

すこし長くなってしまいましたが、

このうようにバイオダイナミック農法が実践されてきたWALA社のガーデンの植物はとにかく元気いっぱいです。

この場に立っているだけで、元気をもらえるような、本当に気持ちのいい場所でした。

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WALA社の医薬品

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上の写真は、セミナーの合間に出された「消化促進」のための医薬品。

リンドウの根、生姜の根などが原料になっています。

 

ちなみに、WALA社の自然原料を使用した薬は、お医者様から処方されたり、

ドイツでは薬局などでオーダーして取り寄せることができるようです。

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最後に

WALA社に訪れてみて、バイオダイナミック農法で栽培されるエネルギーいっぱいの植物を見学し、

それらを原料に長年の研究結果に基づき開発されたWALA社の薬、

またドクターハウシュカのスキンケア製品の秘めた可能性をさらに感じることができました。

 

でも、実はハウシュカのスキンケア製品は、もうひとつその製法に隠された独特のメソッドがあります。

そのおかげで、植物のエネルギーをより自然な形で、さらに保存料なしで化粧品にとじこめることができたのです。

その独自の製法とは?

 

次回のレポートでお伝えしていきます!

お楽しみに!

 

 

 

 

滋賀県出身、元外資系CA、時色株式会社取締役。イギリスでアロマセラピーを学び、IFPA認定アロマセラピスト取得。四川、バンコク、ドイツで10年暮らし、4ヶ国語(英独中泰)を取得。現在、北海道洞爺湖へ移住。

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