奈良 興福寺のお香で癒される

奈良の世界遺産「興福寺」で焚かれる香り

 

先日、奈良県にある世界遺産「興福寺」にいってきました。

紅葉の時期の奈良は、修学旅行生や海外からの観光客でにぎわっていました。

出典:Wikipedia

出典:Wikipedia

 

興福寺に来るのは、二回目。

前回訪れたとき、お寺を包むお香の香りがとても印象的でした。

ほんのり甘く、どこかスパイスの効いたような香りは、お寺をより神聖な場所にたらしめるのになくてはならないように

感じました。

 

ですので、今回は、興福寺のお隣にある「国宝館」をゆっくり見学するとともに、お寺にある香りの正体を少しさぐってみようと思っていました。

 

まずは、国宝館へ。

外のあわただしさがうそのように、国宝館はしんと静まりかえり、厳かな空気がながれていました。

 

美しい阿弥陀如来像をはじめ、仏陀の弟子の中でも特に優秀な10人の高弟が十大弟子として安置されています。

また、きりっと男らしい顔と、大変人気になった「阿修羅像(あしゅらぞう)」も見ることができます。

 

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どちらも奈良時代、およそ1200年~1300年前につくられたという作品。

静かな佇まいでありながら、信仰へのほとばしる思いというものが見事に表現されている様子は、見る者のこころを一瞬で静めていく力があります。

 

国宝館のお土産売場で見つけた香りの正体

さて、すばらしい時間を体験したあと、国宝館のお土産売り場で見つけました。

 

興福寺オリジナルのお香です。

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江戸時代から続く京都の老舗の香木店「山田松香」が作っていらっしゃるようです。

白檀の香りがベースで、爽やかな香りが特徴的。

 

このお香を興福寺で焚かれているのですか?と質問したところ、興福寺の中で焚かれているのは、「薬師香」と呼ばれるこちらのお香だそう。

こちらも白檀をベースにしていますが、さらに漢方の原料になるものも混ぜられているそうでお薬のような香りが特徴的です。

興福寺には、薬の壺を片手にもった「薬師如来様」が安置されています。

このお香は、その名にちなんでいるのだとか。

 

毎日、興福寺とその前にある「南円堂」でも焚かれているというお話を伺い、興福寺の入場券売り場で買い求めました。

お値段は、3000円近くとすこしはりますが、それでも毎日家で焚きながらほっと一息つく時間は至福です。

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この「白檀」と呼ばれる香木、実はその効能のすばらしさから、アロマセラピーでもとても好まれて使われています。

英名:サンダルウッドと呼ばれるソフトな甘さとウッディーな香りは、インドでは古くから宗教儀式に重宝されてきました。

 

精神的な側面に、よく働きかける香りとして、頭ばかりが忙しく動き回り、疲れてしまったときなどこの香りを用います。

嗅ぐことで、どっしりと地に根をはるように、心を落ち着かせてくれるのです。

 

お線香を気軽に焚いてみましょう

 

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お線香は、わたしたちにとっては実は、とても身近な存在です。

私も、小さい時から祖父が毎朝、お仏壇にお線香を焚いていたため、御線香の香りを嗅ぐと祖父を思いだいます。

 

お線香はそもそも、ご先祖様に捧げるものですが、疲れた日には、ぜひご自分のために部屋に焚き染めてみてはいかがでしょうか?

きっとその温かな香りに包まれて、豊かな気持ちになるでしょう。

滋賀県出身、元外資系CA、時色株式会社取締役。イギリスでアロマセラピーを学び、IFPA認定アロマセラピスト取得。四川、バンコク、ドイツで10年暮らし、4ヶ国語(英独中泰)を取得。現在、北海道洞爺湖へ移住。

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